億男

通勤時間を利用してamazon primeにて映画を見ているもとてんです。

このブログでは私の見た映画を自分なりに書き留めています。

これから見ようとしている方や興味ある方はDVD選びの参考などに是非見てみてくださいね。

また見たことある方は余韻に浸りましょう。

今回観たのは【億男】です。

以前に地上波で見たことあったのですが、あまり記憶に残っていなかったのでもう一度見ました。

仮想通貨バブルで「億り人」なんて言葉が流行った時代を象徴するかのようなタイトルですね。

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それでは簡単な情報です。

【億男】

 

2018年10月公開

 

監督:大友啓史

脚本:渡部辰城 大友啓史
主演:佐藤健、高橋一生

 

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監督は「3月のライオン」の大友啓史氏。

不幸続きの主人公に突如訪れたのは宝くじの3億円が当選という夢のような出来事。

これで人生すべてが変わると思い、親友に相談し豪遊。

しかし、酔っぱらって起きると、親友も消えていて、お金もない状態になります。

そこで親友を探すために、親友の知り合いを辿って、お金というものに対しての考え方を学んでいくという物語です。

ここからはネタバレに注意してくださいね。

まさかの宝くじの当選

3000万円の借金を背負う一男は別居している妻と娘と会った時の福引で宝くじをゲットします。

その宝くじがまさかの当選で3億円をゲットしました。

いきなりの高額当選ということで、タジタジしてしまう一男は

使い道を親友の九十九(高橋一生)に相談することにします。

九十九はかつてバイカムという会社を作って売却して大きなお金を手にしていたことがあるため、

お金の使い方には詳しいのではというところですね。

九十九は3億円を現金として持つことを推奨します。

そしてお金を一度、派手に使うことを提案し、パーティーイベントを行います。

しかし、酔っ払ってしまい、目が覚めると九十九が3億円とともに消えていました。

百瀬という男

突然消えた九十九を追うため、イベントで会ったあきら(池田エライザ)を介して一男は最初に百瀬(北村一輝)という男に会います。

百瀬はかつてバイカムという九十九の会社のCEOで、売却益で億万長者となった男でした。

百瀬はVIPルームで競馬を楽しんでるところで、一男にも馬券を買うように促します。

そして一男は百瀬から頂いた100万円で馬券を買い1億円を当てます。

そして、最終レースの3倍のオッズに転がし、3億円にするように促します。

しかし、最終レースでまさかの負けで一文無しに・・・。

と、思いきや、最初から馬券を買っていないとのことでした。

お金を頭の中で動かしていただけということです。

お金とはそういうもの、ということを言いたかったのでしょう。

つまりは3億円も元々はなかったものだということです。

千住という男

続いて会ったのがこちらもバイカムの元CEOの千住(藤原竜也)です。

この千住という男はちょっとした詐欺まがいの講演を繰り返していました。

お金に関するセミナーを開いて、会員を増やしてお金を巻き上げるという感じです。

それにしても、この胡散臭さといい、藤原竜也の演技力は流石ですね。

とはいえ、端から見るとこんなのよくみんな信じるなという世界観でもありますね。

しかし、セミナーで話していたお金に関する正体のようなものはあながち間違いでもなかったりします。

人間が作って、勝手に価値を生み出して、それに捉われてしまうのがまた人間でもあります。

お金の価値を決めるのは人それぞれというあたりも核心に近いものが感じられます。
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十和子という女

最後に会ったのが十和子(沢尻エリカ)という女性です。

沢尻エリカって言われても、気づかないくらいになりましたね。

この女性もバイカムの元CEOで数十億円の売却益を得た人物でした。

しかし、十和子は公営住宅で質素に暮らしています。

普通の旦那と暮していて、大金があることすら隠している生活。

お金に固執しない幸せというものを堪能している感じです。

人は何でもお金に固執してしまい、人にも値段を付けてしまいます。

そういった世界観に嫌気がさしてきたというところでしょうか。

お金に右往左往され、人生も狂わされる。

そんなお金の存在に関していろいろ考えさせられるところでしょう。


ラストシーンについて

ラストシーンは電車の中で九十九が一男にお金を返して終わります。

お金はもう戻ってこないのかと思われたところでしたが、

想像以上に九十九はちゃんとした男で、二人の絆はモロッコ旅行をしているだけに固かったというところでしょうか。

九十九は最初にイベントでお金を派手に使わせましたが、

それは夢だったというようなシチュエーションを見事に作ってくれたということですね。

これは二人が落語研究会で落語をしていたというのがひとつのポイントでした。

【芝浜】という落語の有名なエピソードに添えたという形ですね。

落語をあまり知らない私は芝浜というのを改めて検索して調べましたが、

まさにこの物語と同じことです。

大金を手にしたことで狂い始めた針を軌道修正してくれたということでしょう。

印象的なシーン

印象的なシーンを挙げるとすると、

千住のイベントで、一般のおじさんが一万円札を破るところでしょうか。

この胡散臭いセミナーではありますが、

セミナーで千住がおじさんに渡した一万円札はただの紙切れみたいなものです。

何をしたわけでもなく、ただ与えられて、破れと言われた紙です。

しかし、人はそれがお金だと認識すればたちまちそこに価値を見出します。

そして、セミナーが終わって千住が言った言葉もまた面白いですね。

彼らにとっては捨てたもの、我々はそれを拾った。

まさに投げ銭みたいなものですね。

この映画から伝わる事

この映画から伝わることは【お金の意味するもの】というところでしょうか。

お金とは何なのか、というものを考えさせる作品です。

主人公は3億円という大金が運により手に入りました。

そして、これまでの借金返済や家族の幸せを取り返せると信じていました。

しかし、お金がなくなった瞬間に不可能と感じてしまいます。

家族の幸せというものはお金で買えるもの、だったのか。

そうではないということを言いたいのではないでしょうか。

大金を得た元CEOの3人がそれぞれ別の道を歩いています。

そこからお金に関して学んでいくという姿を描いています。

ただ、ひとつしっくりこないのが一男の妻でもある万佐子(黒木華)でしょうか。

いくら子供の夢であるにしても、バレエの月謝だけは譲れないようなところは少し旦那には厳しいように感じます。

借金3000万円ありながら、生きることですらギリギリの中でバレエの月謝は本当に必要だったのか。

これが別れる原因となったようですが、これもまたお金の価値を考えさせられる姿ではないでしょうか。

お金に対しての価値観は人それぞれでもあるので、

この作品ではあらゆる人のお金の考え方を映し出し、

視聴者に考えさせるという終わり方でもあります。

このあたりが賛否両論のひとつかもしれませんね。

ただ、お金に関しては大事なことでもあるので、見ておきたい作品かもしれません。

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