通勤時間を利用してamazon primeにて映画を見ているもとてんです。
このブログでは私の見た映画を自分なりに書き留めています。
これから見ようとしている方や興味ある方はDVD選びの参考などに是非見てみてくださいね。
また見たことある方は余韻に浸りましょう。
今回観たのは【僕らのごはんは明日で待ってる】です。
それでは簡単な情報です。
「箱入り息子の恋」で楽しめた市井昌秀監督の作品ということで観ました。
amazon評価が高く期待していたのですが、
私的には評価が高かった分、拍子抜けする部分もありました。
簡単な内容としては長いスパンの恋愛映画です。
主人公のことが中学生の時から好きだった女の子が高校になって付き合います。
しかし、大学に入学したあたりで急に別れを切り出されます。
そして別の女性としょうがなく付き合う主人公ですが、元カノが忘れられずという感じです。
なぜラブラブだったカップルが突然の別れを切り出したのか。
ここからはネタバレに注意してくださいね。
テレビの大画面でスマホ映画を楽しもう 通勤時間中にスマホで映画を楽しもう主人公の考え方がポイントか
この作品のひとつのポイントとなるのが主人公である葉山亮太(中島裕翔)の考え方ではないでしょうか。
高校の体育祭で上村小春(新木優子)と米袋ジャンプという競技をきっかけに距離を縮めて、上村は葉山に告白します。
しかし、葉山は上村の告白を断ります。
その後に、インフルエンザで寝込んでいる上村をお見舞いに行った葉山の断った理由が明らかになります。
それはいずれ来る別れが辛くなるから怖いというものでした。
どうせ別れたり寂しい思いをするなら最初からそうならないようにした方が良いという論理的というか、リスク回避の考え方です。
この考え方って安全である一方で行動力を生まなかったり、何者にもなれない考え方なんですよね。
楽しいことや嬉しいことがある一方でそれを失った時の虚無感なんてのはあるのが当たり前でそれが人生の面白さともいえるでしょう。
私だったらこの手の考え方の人と一緒にいても面白くないのではと感じてしまいます。
この考え方がまた伏線のひとつでもあるでしょう。
ケンタッキーフライドチキン
ケンタッキー・フライド・チキンがこの作品ではよく出てきます。
上村は鶏肉は好きじゃないけど、ケンタッキーは大好きという不思議な女の子です。
でも、これは非常に正確を表しているのかもしれませんね。
言い換えれば、葉山みたいなタイプは好きじゃないけど、葉山は好きみたいな感じです。
こういうのって本当に身の回りでもよくあることなんですよね。
「あれ」は嫌いという割に、同じような「あれ」は好きだったり。
そんな人って周りや自分だったりしませんか。
ケンタッキーのくだりはカーネルサンダースの話から始まります。
ケンタッキーの店舗のポスターにある「この味は真似できない」てのも先の展開からすると面白いところです。
上村はケンタッキーの味を真似しようと挑戦して葉山と一緒に食べます。
そして上村と別れたあとにできた彼女・鈴原えみり(美山加恋)とも同じシチュエーションをします。
どちらの女性も葉山に乗っかかるという大胆な行動に出ましたね。
ただ、ケンタッキーを食べた手だけに抱きしめられなかった葉山の手の動きが面白いです。
また、最後のカーネルサンダースを運ぶシーンはちょっと引きました。
さすがに重いし、犯罪ですね。。。あり得なさすぎて感動しづらいところです。
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突然の別れの意味
この作品の肝となるのが上村が突然、葉山と別れるシーンです。
序盤は二人の楽しそうなカップルぶりなんかを描写していましたが、
突然、上村が葉山に別れようと切り出します。
しかも特にこれといった理由なくです。
その場しのぎの理由で勝手に別れます。
しかし、終盤でその理由が明らかになります。
上村は子宮に病気を持っていました。
祖父の言うことは日本国憲法よりも重いといいましたが、
実際のところは葉山を悲しくさせたくないというのが本音でしょうね。
葉山は付き合う時に悲しむくらいなら最初から付き合いたくないという考えでした。
つまり、上村からすれば葉山が悲しむ姿が想像つくので早い段階で決断したと思います。
子宮が無くなるというのは子供を作れなくなるということですからね。
双方にとって非常に辛いことなのがわかります。
一番の謎
中盤で不思議に感じたのが付き合っている二人が別々に海外に行くところです。
葉山は突然タイに一人で行きます。
一方の上村はその間にオーストラリアに行きます。
付き合っている二人が一人で海外へ別行動をとるというのは非常に不自然に感じました。
また、葉山はタイでお酒を飲んでるようにも見えました。
計算的に未成年ではないか疑惑でしたね。
普通は二人で出かけますよね。
葉山の後の彼女である鈴原との旅行の話に少し繋がりを感じるところです。
このあたりに二人の考え方や意思の強さが見られるところです。
ラストシーンについて
ラストシーンは手術を終えた上村と葉山が2人で子供たちを見ながら散歩、
そして家でご飯を食べるという感じで終わります。
祖父が葉山に上村のことをよろしくと伝えたので二人はめでたく付き合うというか結婚することになるでしょう。
幸せそうにご飯を食べる姿は当たり前の日常の幸せというものを感じさせます。
また、子供たちを見ながら散歩するところですが、
やっぱり子宮がなくなって子供を産めなくなってしまったのでしょうか。
あるいはサードオピニオンやらで可能性を残したのか、このあたりは不明でもあります。
新しい家族を作りたいという思いを考えると、後者であって欲しいところですね。
印象的なシーン
印象的なシーンを挙げるとしたら、上村が屋上で泣いているシーンでしょうか。
冒頭からよく出てきたデパートの屋上にあるミニ遊び場の望遠鏡。
その望遠鏡の登場の意味があったシーンでもありましたね。
望遠鏡に映った上村が泣いていました。
以前に上村は「私が泣いている時は相当弱ってる」という言葉を放っていました。
それを見た葉山は決断して上村のところへ行きます。
この映画から伝わる事
この映画から伝わる事は【当たり前が幸せ】というあたりでしょうか。
冒頭でのご飯を食べろと兄が言うシーン。
そして、二人がご飯を食べるラストシーン。
ご飯を食べることが当たり前で、いつでも食べられると思ってることがほとんどでしょう。
しかし、いつ食べられなくなるかわからないし、明日食べられなくなるかもしれません。
当たり前だったことが突然なくなるということはこの作品でもいくつかあります。
当たり前に付き合っていた彼女が突然別れを切り出したり、
自分が突然子供を産めなくなるという病気になってしまったり。
今、当たり前と思っていることは突然なくなるかもしれません。
ご飯を食べるような当たり前の行動だったりも大切に、幸せに思わないといけませんね。
一方で恋愛して、片方が病気になるというよくありがちなストーリーでもあります。
この手の作品をそんなに見ていない方には泣ける作品かもしれませんね。
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