通勤時間を利用してamazon primeにて映画を見ているもとてんです。
このブログでは私の見た映画を自分なりに書き留めています。
これから見ようとしている方や興味ある方はDVD選びの参考などに是非見てみてくださいね。
また見たことある方は余韻に浸りましょう。
今回観たのは【3月のライオン】です。
前編と後編の2部作となっています。
トータル4時間という長編なので観るのも大変でしたね。
それでは簡単な情報です。
将棋の世界が舞台の作品です。
ちょうど数年前に将棋ブームというか話題に上がっている時期がありましたね。
そのあたりと被っていたりします。
簡単なあらすじとしては将棋のプロの高校生が伸び悩み、初めて挫折を経験します。
そこには暗い過去の原因があったりして、過去と向き合うことになります。
将棋を通じて、人生のいろはを経験するって感じでしょうか。
ちなみに私はこの手の原作などは一切知りません。
基本的に私のブログでは原作と違うみたいな話はしません。
ここからはネタバレに注意してくださいね。
テレビの大画面でスマホ映画を楽しもう 通勤時間中にスマホで映画を楽しもう弱肉強食の世界
これは将棋の世界に限った話でもないが、
勝負の世界は弱肉強食の世界です。
映画タイトルにもあるライオンというのはそれを表していることでしょう。
勝つものがいれば負けるものがいます。
しかし、時にその世界が見えなくなることがあります。
この作品では主人公の桐山零(神木隆之介)は中学生でプロ棋士を目指す天才少年です。
勝つことがほとんどだった世界で自分しか見えていない部分がありました。
負ける者にもそれぞれドラマがあって、
勝ちたいという思いはみんな同じです。
作品の序盤では零は勝負している相手の顔すら見ずにただ機械を相手にしているように戦っていましたね。
不用心すぎる家族
作品の序盤で零はとある家族と出会います。
スナックで勢いで未成年ながらお酒を飲んでしまいつぶれて寝ていたところに
川本あかり(倉科カナ)が声をかけて助けて自分の家に寝かせます。
それにしても酔っぱらった男を自宅に寝かせてあげるとかどんだけいい人なんでしょうか。
このご時世、ちょっと怖すぎですよね。
さらに、翌日はみんなが仕事や学校に行くので、鍵を零に預けるという有様。
さすがにこれは不用心にもほどがありますね。
ちょっと不可解な成り行きに見えてしまいますね。
有村架純の存在感
この作品の中で存在感を放つのが零の姉の幸田香子(有村架純)でしょう。
生意気な姉っぷりを演じていて、かわいいんだけど、怖さがあります。
それだけに彼女の演技力が際立って見えますね。
また、零とは血が繋がっていないだけになんかあっても良いのですが、
姉は零に対して恨みというか嫉妬のようなものを持っています。
また、零が女性にそんなに興味ない感じもわかりますね。
出会い頭に「おしっこが漏れそう」だとか部屋で下着姿になったりと
零の過去
この作品で肝となるのが零の過去です。
家族を早くに失くしてしまった零は幸田家に養子として一緒に暮らすことになります。
将棋家族の幸田家で最初は負けっぱなしだった零はやがて姉よりも強くなってしまいます。
零に負けてしまった姉は零に恨みを持つようになり、
プロ棋士を目指す零は高校生で一人暮らしをすることになります。
ただ、姉は零に負けたと思い零を叩くのですが、
勝手に負けたと思い込み、勝つ手があったのに気付かなかったことを父から教えられます。
私も将棋はやったことありますが、
相手には見えても自分には見えない手が多いものです。
この相手には見えても自分には見えないというのはこの作品全体で将棋以外にも通じる部分でもあるでしょう。
ひなたのいじめ
作品の後編で川本ひなた(清原果耶)が学校でいじめられるシーンがあります。
零は何か手助けをしようとしますが、
ひなた自身で解決しました。
これは将棋で言う追い詰められた劣勢の場面になぞらえるでしょう。
零は何か行動しようとしますができませんでした。
ただ、ひなたは零の親身になって何とかしようというアドバイスによって動いたというところでしょう。
これが零の将棋の成長のヒントとなったようにも見えますね。
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川本の父は悪なのか?!
ひなたのところに突然、父親がやってきます。
父親はひなたらを引き取りたく申し出ますが、川本家はこれを拒否。
ひなたは零に助けを求めます。
零は父にめちゃくちゃ無礼に接します。
この場面ですが、ちょっと零には残念な感じが見えましたね。
お金の面でしか物事を見てなかったり、お金で解決しようというあたりは零の性格が良くわかります。
零の考える大人だったり、考え方は数学的だったりして零のしっかりした性格がわかる一方で人間味のなさを感じました。
そしてモモを突然迎えに行った父は完全に誘拐犯扱いとなったところで、
川本家はとりあえず、零に帰ってもらいます。
零は突然にひなたにプロポーズのような言葉を発したり、
ちょっと、常識から外れているような場面が見られましたね。
さすがに罠を仕掛けたようにも見えましたが、本心はわかりにくいところです。
これもまた将棋のおとりの駒のような考え方にも見えちゃいました。
ただ、父は仕事をなくし、お金がなくなったところで何か利用しようと近づいたことには変わらないわけです。
このあたりは勝負の世界にも通じる部分がありますね。
ラストシーンについて
ラストシーンは宗谷冬司(加瀬亮)と零が対戦するシーンで終わります。
一度は宗谷に敗れた零でしたが、獅子王戦を優勝して満を喫しての対戦です。
それだけに対戦前で作品が終わるというのはちょっとがっかりするところでもあります。
4時間超えの長編のラストでここを視聴者の想像に任せてしまうのは賛否が分かれるところでしょうね。
こうなると勝負の行方のヒントはどこかにあるのかなというところでしょう。
ここは手前の零が川本家に謝罪に行くシーンが勝負の行方を占っているように感じます。
ここで零は涙を流し、自分の間違いを認めて謝罪します。
これまでの姿からすると非常に人間味のあるシーンでもあります。
零が人として成長した姿と言えるでしょう。
二階堂晴信(染谷翔太)の言葉に通じる部分があったりします。
きっと宗谷に勝つことができたと考えるのが自然でしょうか。
印象的なシーン
印象的なシーンを挙げるとすると、やっぱり姉の有村架純でしょうか。
長い作品だけにひとつのシーンを挙げるのは難しいところです。
ただ、この作品が見てられるひとつの理由が姉の可愛さでもあります(笑)
これだけ可愛い異性の血の繋がっていない女性を目の前にまったく興奮すらしないのだから零の将棋愛がよくわかりますね。
この映画から伝わる事
この映画から伝わる事は【強さとは】というところでしょうか。
将棋を通して、精神的な強さだったり、考え方を学ぶことができます。
勝負事の世界では必ず勝者と敗者がいて、
それぞれの気持ちがぶつかり結果が分かれます。
勝ちまくって調子に乗りすぎては成長はありません。
昔、勝ってばかりいた二階堂に喝を入れたのは零でもありました。
そして零も姉が愛人でもある後藤(伊藤英明)の前に立ちはだかる島田(佐々木蔵之介)に敗れ弟子入りします。
まだまだ上には上がいるということが思わされたところでもありましたね。
島田の手を「気持ち悪い」と表現したところなんかはかっこ良さを求めるあまり、
勝つことよりも大事なことを忘れている零の姿がわかります。
川本家を通じて、本当の強さを零は手にしたのかもしれませんね。
長い作品ですが、将棋のルールなどまったくわからなくても楽しめる作品と言えるでしょう。
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