家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。

通勤時間を利用してamazon primeにて映画を見ているもとてんです。

このブログでは私の見た映画を自分なりに書き留めています。

これから見ようとしている方や興味ある方はDVD選びの参考などに是非見てみてくださいね。

また見たことある方は余韻に浸りましょう。

今回観たのは【家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。】です。

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長いタイトルで聞いたことある人もいるのではないでしょうか。

タイトルからだいぶ面白そうな感じがします。

榮倉奈々が主演ということも見るきっかけだったりします。

それでは簡単な情報です。

【家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。】

 

2018年6月公開

 

監督:李闘士男

 

脚本:坪田文

主演:榮倉奈々、安田顕、大谷亮平

 

この映画を見る

前半は主人公の妻があらゆる死に方をしている面白半分な流れで進みます。

しかし、後半になると、その本質を考えるシリアスな展開になっていくのが見どころです。

序盤はあんまり真面目に見過ぎない方が良いかもしれませんね。

簡単な内容は主人公が家に帰ると、妻が血だらけで倒れています。

しかし、それはケチャップで死んだふりをしていただけでした。

それから毎日違う死んだふりをし続けます。

その中での気づきや理由などが気になっていくところです。

ここからはネタバレに注意してくださいね。

死んだフリについて

加賀美じゅん(安田顕)の妻であるちえ(榮倉奈々)はじゅんが帰ると、

死んだフリをしていました。

そして毎日、違う格好で死んだフリをし続けます。

榮倉奈々のいろいろな変装姿が見られるます。

死んだフリなのであまり可愛いものではありませんが。

とりあえず、変装に関してはここまで準備するのは難しいなどいろいろ思うことがあるかもしれませんが、そこらへんは多めに見ましょう。

そんな妻に夫のじゅんも一緒に乗ってあげることにするが、

さすがに仕事の後ということで、だんだん疲れていきます。

自分の妻がこういうことをしてたら、正直きついし引きますよね、、、

そして死んだフリだけではなく、ウルトラマンに変装したり、

未来から来たとか言い出したりとにかく帰ったら何か仕掛けている日々が続きます。

つまり、これは死んだフリに意味があるのではないということでもあります。

答えに近いのが終盤で父が倒れるところです。

父はじゅんに昔のちえの話をします。

ちえは幼少期に母が亡くなった後の疲れ切った父を励ますために、

毎日隠れて驚かせたりしていました。

そこで「私は探せば必ず見つかる」と。

どことなく死んだフリをする理由に近いものがありますね。

言葉にする難しさ

この作品の描写の中で一貫してる部分が言葉にする難しさというところでもあります。

ちえと加賀美由美子(野々すみ花)が2人でバッティングセンターにいるシーンがあります。

そこで由美子の悩みに対してちえは言葉は時に傷つけるということで言葉を選びませんでした。

これはこの作品での死んだフリの変装も同じで、

毎回、変装することで夫に何かを伝えようとしています。

ちえはじゅんのことを傷つけたくないということでもありますね。

また、ちえはクリーニング屋で働き始めて、

オーナーの飼っている鳥が亡くなった時も何も言いませんでしたね。

その時にちえはパンダの変装と味噌汁を作ろうかということを言いました。

これは夫婦生活での死んだフリだったり料理をすることとまったく同じだったりします。

実はちえの行動には一貫性があることがわかりますね。

佐野夫妻について

この作品の肝となるというか、対になるのが佐野夫妻でもあります。

じゅんの同僚の壮馬とその妻の由美子の夫妻は終盤で離婚することになります。

きっかけとも言える場面が加賀美家にお邪魔した時でしょうか。

ここで壮馬はじゅんの妻のちえに対して夫は仕事のあとに家では男はぐったりしたいと言います。

これを聴いた由美子は激怒します。

その理由となるのは由美子の悩みにもありました。

由美子は子作りが上手くいかず悩んでちえにも相談していました。

そして、実際に検査したら、壮馬に問題があるとのことでしたね。

それを聞いた時の由美子の反応が2人を引き離したということでしょうか。

加賀美夫妻の前で離婚することを伝えた佐野夫妻。

こういう夫婦にはなっていけないというか、こういう道もあるということを考えさせますね。

ラストシーンについて

ラストシーンはじゅんがちえの言葉の意味に気付き、プロポーズされた場所に一緒に行きます。

そこで忘れていたものを取り戻すといったところでしょうか。

ちえのなぜ死んだふりをしていたのかを問われ、じゅんはそれに答えますが、

その言葉は視聴者の想像に任せる形でかき消されました。

この部分はいろいろな考えがあると同時に完璧な答えというのはいろいろな夫婦がいるように、答えなんてないのかなというところでしょう。

だからこそ視聴者にこの作品を通じて夫婦というものをもう一度考えようという部分で伏せたと捉えます。

印象的なシーン

印象的なシーンはやっぱり加賀美夫妻の家に佐野夫妻が訪れたところでしょうか。

壮馬の言葉は完全に男性目線であり、これは多くの女性を敵に回すような言葉にも感じます。

仕事が大変だということで、どうしても夫婦の時間を置きざりにしてしまいます。

しかし恋愛をしてる時てどうでしょうか。

仕事の力にもなりますし、仕事をそっちのけでもデートしたりします。

それが結婚してしまうと、そこまでしなくなりますよね。

離婚の本質もこのあたりに多くあるんだろうなと感じる次第です。

この映画から伝わる事

この映画から伝わることは【夫婦生活を大切に】という部分です。

特に子供が生まれると、子育て中心になり夫婦で一緒にいる時間というのはほとんどなくなります。

長い結婚生活の中で意外と2人でいる時間というのは少ないものだったりします。

そして毎日の仕事の往復によって、家に帰ることを疎かにしてないでしょうか。

これは自分も含めて多くの夫婦に言えることなのかもしれません。

好きだから結婚して一緒にいるのに、結婚することがゴールになってしまっていて、そのあとの日々がただ消化されていきます。

その1日の大切さをもっと意味のあるものにしたいという妻の思い。

誰かが亡くなった命日だったり記念日なんてものは忘れられないことがあります。

記念日にだけ何かをするという簡易的な愛情表現でいいのでしょうか。

毎日違う変装をすることにより、例えば「宇宙人のふりをしてた日」というふうにその1日が強く印象づけられます。

毎日の中に変化をもたらして、その日々の大切さを説いています。

そしてそれは妻であるちえの存在をしっかりと認識して忘れられないようにと。

そんな夫婦の愛の再確認の必要性などを伝えてる作品だと感じます。

結婚生活を経験してる方には響くところがある作品ではないでしょうか。

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