コーヒーが冷めないうちに

通勤時間を利用してamazon primeにて映画を見ているもとてんです。

このカテゴリでは私の見た映画を自分なりに書き留めています。

これから見ようとしている方や興味ある方はDVD選びの参考などに是非見てみてくださいね。

また見たことある方は余韻に浸りましょう。

今回観たのは【コーヒーが冷めないうちに】です。

「本屋大賞2017」にノミネートされた川口俊和の小説を映画化したものとのことです。

簡単な内容としてはとある喫茶店で過去や未来に行けるという不思議な現象があり、

そのタイムマシンの現象を利用して起こる人間模様を描いた作品です。

ただ、そこには制限がいくつかあり、守らなければ2度と帰ってこれなくなります。

この制限のルールなどが物語を面白く複雑にしています。

それでは簡単な情報です。

映画情報

【コーヒーが冷めないうちに】2018年9月公開

監督:塚原あゆ子

脚本:奥寺佐渡子

主演:有村架純、伊藤健太郎

この映画を見る

2018年のわりかし最近の映画です。

なんとなく話題になった記憶もかすかにありますね。

監督の塚原あゆ子さんはドラマ「リバース」「アンナチュラル」あど手掛けており、

この映画がデビュー作となっています。

時間を移動するような映画は溢れていますが、

わりかし面白い作品が多いですよね。

この映画は序盤はけっこう退屈だったりします。

ちょっと眠くなるような感じもあり、評価も分かれるところでしょう。

しかし、後半で仕掛けや伏線を回収していき、面白くなります。

最後はなるほどなという感じでもあります。

あまりレビューなどを見ないで見ることをおすすめします。

ここからはネタバレに注意してくださいね。

時間移動のルールについて

この映画の舞台となる喫茶店「フニクリフニクラ」にはある席に座ると望み通りの時間に戻れるという不思議な噂があります。

そのルールがこちら。

1、過去に戻ってどんなことをしても現実は変わらない
2、過去に戻ってもこの喫茶店を出ることはできない
3、過去に戻れるのはコーヒーをカップに注いでから、
そのコーヒーが冷めてしまう間だけ。
コーヒーが冷めないうちに飲み干さなければならない
4、過去に戻れる席には先客がいる。
席に座れるのは、その先客が席を立った時だけ。
5、過去に戻っても、この喫茶店を訪れた事のない人には会うことができない。

かなり厳しい制限ですよね。

多くの時間を移動するような映画とはかなり違う設定となります。

この制限が逆に物語を面白くさせています。

一つ目の物語

物語は4つの物語で構成されています。

それぞれ常連客が過去に戻ります。

まず一つ目の物語は清川二美子(波留)が幼馴染で片想いの男性とのいざこざ。

喫茶店で男性が清川にアメリカに行くということを伝えました。

その報告だけで気持ちも伝えられないまま別れてしまうのが嫌で過去に戻り気持ちを伝えます。

いくら止めても現在は変わらないので、

男性はアメリカに行くのですが、清川は気持ちを伝えて自分もアメリカに行くことにします。

そして二人は付き合い結ばれます。

伝えられなかった気持ちを伝えても現在の状況は変わらないけど、

自分の気持ちが変わることで、未来を変えることができたということですね。

 

二つ目の物語

二つ目の物語は高竹佳代(薬師丸ひろ子)と房木康徳(松重豊)の熟年夫婦の話。

苗字が違うのは2年前に形として離婚したためだとか。

高竹は認知症で夫の房木のことを忘れています。

高竹は渡したい手紙があるということで過去に戻ろうかと思ってました。

それを知った房木が過去に戻り、手紙を貰いに行きます。

房木は看護師なので、認知症である高竹を妻ではなく、患者のように介護をして接していました。

しかし、その手紙にはいつまでも夫婦でいたいという内容が書かれていました。

その気持ちを初めて知ることになった房木は現在に戻り、

認知症である高竹をもう一度妻として接することにしました。

今では認知症でまったくわからなくなってしまった本当の気持ちを過去に戻って知ることができるのは良いですね。

また、認知症であるが故に毎日がある意味新鮮で熟年夫婦のはずが新婚生活気分になるということで、

接し方を変えるだけでお互いが幸せになるというちょっと嬉しい気持ちになるドラマかもしれません。

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三つ目の物語

三つ目の物語はとある姉妹の話。

姉の平井八絵子(吉田羊)は自由気ままな性格で、妹の久美(松本若菜)とは真逆だったりします。

実家の旅館を継ぐことになった久美は交通事故で亡くなりました。

妹はその前から姉とゆっくり話をしたくて追っかけまわしていたりしていました。

八絵子は事故での死をきっかけに妹と話をしたくて過去に戻ります。

もちろん、戻ったところで現実の死は変わりませんが、

妹が継ぐことになっていた実家の旅館を自分が継ぐことにしました。

気持ちを伝えることの大事さがよくわかりますね。

死んでからは何も話せません。

最後の物語

そして最後は一番のメインであるこの喫茶店の不思議な現象にまつわる出来事です。

喫茶店のウェイトレスの時田数(有村架純)が過去に戻ります。

そもそも、不思議な現象が起きる席に座っている女性(石田ゆり子)はなんと数の母親でした。

母が亡くなったのは現実は病死でしたが、

数は母は死んだ父に会いに過去に戻って帰ってこれなくなったと聞いていたようですね。

ぶっちゃけめちゃくちゃ複雑だったりします。

また、時田家のウェイトレスが注いだコーヒーでしか時間移動はできないという仕組みがあります。

だから数が過去に戻ったりすることは不可能だということでした。

しかし、新谷亮介(伊藤健太郎)と付き合い、数は妊娠します。

そこで新谷は数を母に会いに行かせてあげたいと思い新しい作戦を考えます。

それは今度生まれる赤ちゃんが大きくなったらコーヒーを母になる数に注ぐという作戦です。

この方法で現在の数は未来からくる未来(みき)に時間を指定して喫茶店でコーヒーを注いでもらい過去に戻ります。

そこで過去に戻った数が観た光景は母が娘の数のコーヒーで未来に行き、数が元気でやっているかを見に行って戻ろうとしたら、

幼い数に止められてしまい、現在に戻れなくなくなったという事実でした。

そこで母を現在に戻れるように止めますが、病死の事実を知ります。

母のそばに居たい思いで、数はコーヒーを飲もうとしませんでしたが、

母に説得させられ、現在に戻ることができました。

これ書いててもけっこう複雑だなと言う感じの内容ですね。

自分の中ではいまだに謎な部分もあったりします。

何度か見ないとわからないかもしれませんね。

この映画の軸になるストーリーだけに複雑ではありますが、

個人的には面白いなと感じます。



印象的なシーン

印象的なシーンは熟年夫婦の房木が改めて高竹に妻という接し方をしたところでしょうか。

認知症の高竹に自分が夫と伝えることで改めてプロポーズしました。

ラストシーンでは二人が楽しそうに話している姿が描かれてしましたね。

改めてこの二人の演技力の高さを見ることができます。

この映画から伝わる事

この映画から伝わる事は【過去は変えられないけど今の自分は変えられる】ということでしょう。

過去に戻るというシーンが繰り返されますが、

改めて、喫茶店のルールを見てもわかるように過去に戻っても現実は変わらないということです。

現実で起きた事などは変わらなくても、今の自分が何をするかが未来を変えることができます。

今、自分にできることは何なのか、どうしたらいいのか。

また、今の自分が悔いの残らないように気持ちを伝えられているか、

人はいついなくなるかわからないもので、状況も一変するかもしれません。

つまり【今の大事さ】を改めて説いています。

後半で未来に行く事もできるが誰も行かないと言っていましたね。

未来に行く事ができるというのはちょっと設定としてはどうかと思うところですが、

そこを敢えてまったく使わなかったのも未来と言うのは変えることができるものだからでしょう。

なかなか深い作品だなと感じました。

泣けるような映画ではありませんが、心が温まる作品でおすすめです。

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