奈緒子

このブログでは私の見た映画を自分なりに書き留めています。

これから見ようとしている方や興味ある方はDVD選びの参考などに是非見てみてくださいね。

また見たことある方は余韻に浸りましょう。

今回観たのは【奈緒子】です。

上野樹里の作品を何か観たいなと思い選びました。

ちょっと予想外というようなところです。

そこまでつまらなくはないのですが、評価が大きく分かれる作品かもしれませんね。

それでは簡単な情報です。

【奈緒子】

 

2008年2月公開

 

監督:古厩智之

 

脚本:古厩智之 長尾洋平 林民夫
主演:上野樹里、三浦春馬、笑福亭鶴瓶

 

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長崎県を舞台にした学園青春スポーツ映画です。

過去にわだかまりを持った二人が偶然出会い、

駅伝をすることで、失った時間を取り戻すというような内容です。

ここからはネタバレに注意してくださいね。

主演は上野樹里ではないのか

物語の始まりは一人の少女が海で溺れるところから始まります。

溺れた少女を助けるために海へ飛び込んだ一人の少年の父親がそのまま海で溺死してしまいます。

それから6年後の世界が舞台となります。

少女の名前は篠宮奈緒子(上野樹里)で18歳の高校3年生、少年は壱岐雄介(三浦春馬)で16歳の高校1年生。

奈緒子は雄介の父の死が自分が原因だったことで負い目を感じながら生き続けていました。

そして、雄介も奈緒子を助けたことによって父が死んだことを受け入れられていませんでした。

そんな二人が東京の陸上の全国大会で再会します。

この再会は偶然ではなくて、雄介の父の仲間でもあった西浦(笑福亭鶴瓶)が仕掛けたものでしたね。

短距離で優勝した雄介は地元・長崎の駅伝に挑戦することをインタビューで発表します。

そして初挑戦となった駅伝の大会で奈緒子は給水係をやることになります。

しかし、雄介はその給水を受け取らず、その後にゴール目前で倒れてしまいました。

その後、夏の合宿で顧問でもある西浦が雄介と奈緒子のわだかまりを無くすために

部のマネージャーをすることになります。

全体的な内容としては合宿で雄介らががんばって、駅伝に優勝するというような構成です。

主演であるはずの上野樹里なんですが、

まったく構成上、笑顔もなく終始不愛想な表情なので、

このあたりは上野樹里を見たい人にはちょっと残念に感じるかもしれません。

また、奈緒子の溺れるところから始まり、

主人公は奈緒子なのかなというところですが、

実際のところ、雄介の駅伝がメインであり、

奈緒子の存在がそこまで大きくないような感じで主人公はどっちなんだろうという疑問が湧きます。

タイトルが一番の謎?!

さきほども書きましたが、奈緒子の存在感が思ったより薄い感じがします。

しかし、タイトルは「奈緒子」だったりするのです。

物語の大半は雄介の駅伝が舞台でもあります。

なぜタイトルが「奈緒子」なのかですが、

私の解釈としてはこのタイトルの「奈緒子」は奈緒子そのものではなくて、

主人公を意味するものではなくて、雄介の中にある「奈緒子」、

奈緒子自身の持つ「奈緒子」ということで、

二人の中に持っている少女の奈緒子なのかなというところです。

賛否両論あるのがわかる気がする

実はこの作品ですが、amazonのカスタマーレビューがだいぶ低かったりします。

観てみると、これもわかる気がします。

基本的に私はあまり批判、否定的なことは書かないようにしています。

作品には必ず何か伝えたいことがあったり、見どころがあるものです。

そういったポリシーを持って感想のレビューを書いております。

この作品での批判的に感じやすい部分というのは

冒頭の少女のわだかまりのようなものが最後に溶けていないように思えるからでしょう。

というのも単純に駅伝にみんなで協力しあって優勝して父の死に対してどう向き合えるようになったのか・・・。

このあたりが流れとして強引というか、解決としてなっていないように見えるのです。

奈緒子と雄介の中の気持ちは整理できたのでしょうか。

この部分を視聴者が自分の中で整理しなければいけなかったりします。

ここを肯定的にまとめなければ否定的に見えてしまいます。

ラストシーンについて

ラストシーンは駅伝の大会で優勝して、

この作品で初めて奈緒子の笑顔を見ることができます。

同じように雄介の表情もそれまでになかったものでもありますね。

二人が出さなかった笑顔を見せたことで何かが変わったということでしょう。

西浦監督が2か月後に亡くなったことを考えると、

二人を最後に繋いだ西浦監督の存在が大きいことがわかります。

2か月後にまだ長崎にいた奈緒子はちょっと謎でしたね。

夏休みは終わっているような。。。

印象的なシーン

印象的なシーンを挙げるとすると、序盤の駅伝の大会で

給水しようとした奈緒子のペットボトルを受け取らなかった雄介のシーンでしょうか。

私は次の大会でも給水をするのかと思っていました。

今度は受け取るという感じで思いが伝わるのかなという流れに感じましたが、

ラストはまったく違っていましたね。

この映画から伝わる事

この映画から伝わる事は【誰のせいでもない】というところでしょうか。

奈緒子が溺れたことで雄介の父は死んでしまったように見えます。

しかし、それは誰かのせいであっても責めてはいけないということでもあります。

奈緒子が溺れたのが発端ではありますが、

あくまで、わざとではないもので、死なせたくて死なせたわけでもありません。

その答えを駅伝を通して伝えようとします。

最初の駅伝の大会で転んだ選手だったり、最後に給水をせずにペースを乱して倒れた雄介。

どちらも敗因ではありますが、誰も彼らを責めたりはしません。

そして、夏の合宿を通じてみんなを信じあうチームワークが生まれます。

1人で走る短距離ではわからなかった考えが雄介に生まれます。

雄介にチームワークでのスポーツを教えることによって

誰かのせいにしてはいけないという考え方を西浦監督は教えてあげるために

短距離から駅伝への転向という道をわざわざ雄介に与えたということです。

このあたりまで考えてみると、この作品も面白い作りでもあるのかなと感じます。

すぐに誰かのせいにしたりしてしまうのは多くの人間がやってしまっていることでもあります。

自分への戒めも含めて、こういった作品を見るのも良いかもしれませんね。

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